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Architecture and Things

【スチーヴのこと】それは少しずつ、かたち作られてきた

個人的に好きでよく見ている「くらしのきほん」と「灯台もと暮らし」。そして、ファンからスタートして、今では文章を書かせてもらっている「箱庭」。

それら3つのウェブメディアが集まり、始まった「スチーヴ」というプラットフォーム。

参照:スチーヴ | そうか、僕らはくらしのプラットフォームを作りたかったんだ。

同じプラットフォームだけど、そこで発信されるコンテンツには各々の顔がちゃんとあって、それぞれのお店のご主人がきちんとそこに居る商店街のよう。ふつう、ネット上では味わえない空気を味わえるスチーブのページへ飛ぶたび、僕はいつもわくわくしてしまいます。

 

そんなスチーブの勉強会なるイベントにお声がけ頂き参加してきました。第一回目は、松浦弥太郎さんが「暮しの手帖」編集長時代に学ばれたことについて。

いろいろと考えさせられることがあったので、ほんの少しだけですが夜のうちにまとめておこうと思います。

 

「みんながよく知っていることを」

松浦さんがメディアで発信することにおいて、大切にしていること。そのうちのひとつが、「みんながよく知っていることを」というものでした。

新しい発見や驚きは、未知のもの・斬新なものだけから生まれるわけではありません。既知の、もっと身近な対象から生まれる発見や驚きだってあるし、僕はむしろそっちを大切にしたいと感じます。

なぜならば、未知に驚きがあるのは当たり前だから。それよりも既知に驚きを見出せる人でありたいし、その面白さを追求していきたいと僕は心から思いました。

僕はメディアに精通しているわけでもないので、それが正解なのかは知らないけれど、そういう姿勢でメディアに携わっている松浦さんは素敵だなあと思ったのでした。

 

「現実逃避できるもの」

東日本大震災の際、「原発」や「震災」を扱うか否かの判断を迫られた雑誌・暮しの手帖。当時の編集長であった松浦さんの意思のもと、暮しの手帖では震災に関わるテーマを一切扱うことはありませんでした。

その結果、震災後の3月末に売れた部数は1.5倍であったそうです。その事実に触れて語られた「現実逃避できるもの」ということ。

震災に限らず、何かその渦中に立たされているとき、違う物事に目を向けたくなるし、そこで目を塞ぐことは決して逃げることではない。そうやって肯定しながら、現実逃避をさせてくれるコンテンツこそが、これから長いこと人に愛されていくんだろうなあと感じたのでした。

「人は皆、自分を助けてくれるモノを求めている。」松浦さんが大切にしているこの考え方に繋がる、素敵なお話でした。

 

「こういう話が山ほどあるし、もっと話したい」

これは松浦さんが後半に漏らした言葉ですが、なんだかもう単純に、こういう人の話をもっと聞きたいと思いました。そんなことを言いながら目を爛々と輝かせている松浦さんが素敵すぎて、こういう人の発信を僕は受け取りたい。心からそう思いました。

個人的に日常のなかで気になってしまう方々とは、このときの松浦さんのように、山ほどある話したいことを楽しそうに発信されている方々だなあと、そんなことを思います。これについては、恋愛だとかそういう話に繋がりそうだから、このへんでやめとこう。

 

なんだか、松浦弥太郎さんってやっぱり素敵だなあという内容になってしまったけど、

地域の方のひととなりに触れながら、生活の知恵を優しく学べる「灯台もと暮らし」が好きだし、

色々な方の好きなモノやコトを知りながら、それらが楽しく生活に役立つ「箱庭」が好きだし(そもそも好きでなきゃ、そこで文章を書くことなんて出来ない)、

複数のウェブメディア同士がこうやって、良い関係を築いていることってすごく良いなあと思ったのでした。

 

最後に、いちばんの衝撃は「ブ」が「ヴ」になっていたこと。(自然すぎて今日まで気づいていなかった‥‥!)

でも全然良いのです。そこに特別な意味はないのだから。