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Architecture and Things

「神奈川県立近代美術館(鎌倉館)」坂倉準三

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神奈川県は鎌倉の「神奈川県立近代美術館(鎌倉館)」。
1951年に鶴岡八幡宮の敷地内に建てられた、当時日本初の公立近代美術館です。
ル・コルビュジエに師事していた坂倉準三の設計によるもの。

特徴的なピロティによって、建物周囲の環境と気持ちよくつながった美術館でした。


1階の一部分を、柱だけの空間としたピロティ。
目の前に面する池の水中から、柱が立てられており、その柱を両側から石で挟み込む。
これによって、あたかも水面に置いた柱石から、柱が立っているような面白いデザインになっています。


2階の階段からピロティの部分に降りた際、目の前に、はっと庭園の景色が飛び込んできたときの移り変わりが印象的でした。
水面の光が反射して、1階の真白な天井にきらきらと映り込むのがとても綺麗です。是非、からっと晴れた日中に。

建物中心の中庭から外の景色を眺めていると、急に時間がゆっくりになってしまうような建築でした。そして、階段の手すりの格好良さに、悶絶。

定期的な改修工事で時代に合わせてメンテナンスされてきたこの美術館も、2016年には美術館としての役目を終えます。建物がどうなるのかは、まだ決まっていないそう。

こういった味のある建築がまたひとつ、役目を終える。いろんな問題はあるけれども、どうしても寂しくなってしまうなあ。