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Architecture and Things

「録museum」中村拓志

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栃木県は小山市の「録museum」
設計者である中村拓志氏のことが、より好きになってしまった建物でした。

そこで過ごす人の快適性はもちろん、周りの樹木との共存が、見事に叶えられた美術館。

やわらかな曲線を多用した外観は、決してランダムに設計されたものではなく、周りの樹木を避けながら、最大限の空間を確保するための工夫として。
なにより凄いのが、枝ぶりが広がっていく樹木の成長や、台風で樹木が揺られるときの軌跡も含めて、専門のソフトで正確に計算された外観であるということ。

同じ設計方法をもちいた同氏の集合住宅「Dancing trees,Singing birds」に一目惚れした美術館オーナーが、「同じ考え方で、美術館をつくってください」と依頼を持ち込んだのが、きっかけだそう。

そして、美術館の入口は、小さめのサイズで計画されていて、茶室の小さな入口(にじり口)と同じように、自然と頭を下げながら館内に入ることに。頭を下げるという「ふるまい」で、なんだか特別な空間に入る神聖な気持ちになります。

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中は、綺麗な白塗りの壁。

美術館としての作品展示とともに、カフェも併設されていて、とても心地よい空間でした。

個人的に好きな飲み物が、"晴れた昼間に外で飲むビール"と、"窓際で飲むコーヒー"なのですが、後者を具現化するとしたら、「ああ、これこれ!こういうの!」というスペースがそこにあって、個人的に大興奮のカフェでした。

たまに鳥や、落ち葉が入って来ちゃうんですとオーナーが嘆かれていたのですが、いやあ、それこそ最高の環境じゃないか!と思いました。