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Architecture and Things

「狭山湖畔霊園 礼拝堂」中村拓志

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埼玉県は狭山市の「狭山湖半霊園 礼拝堂」。

素材の持ち味と、ひとの振る舞いを大切にする中村拓志氏のこだわりが詰まった建物でした。

霊園の中央に位置する管理棟(これまたとても素敵な建物)から、森に向かって少し歩けば、不意に現れる大きな三角窓。森のなかに、ひっそりと建てられた礼拝堂。
決まった宗教のない狭山湖半霊園のために、特定の礼拝対象を設定せず『森に祈る』という行為を体現した建築です。

祈る対象である『森の中心』に向かって集束した床の目地。森の中心に向かって、なだらかに10mm下がっていく床。などなど、随所に細かな仕掛けが溢れています。

ひとが気づかないレベルで床を斜めに設計したのは、祈るときの『頭を垂れる』という振る舞いをゆるやかに導く仕掛けだそう。

屋根は、アルミの鋳物で葺いており、これは一枚一枚 金物職人が鋳造。(痺れる!)
アルミの素材そのままを仕上げとしており、すでに経年変化が始まっている表面は、とても良い味わいでした。

場所がら、落ち葉が多いため「落ち葉が付いても気にならない屋根を」というオーナーの要望への解が、経年変化する素材で葺いた屋根、なのでした。

ちなみに、この霊園は尾崎豊さんが眠っているそうです。